書くこと、編むこと、伝えること

食のダイレクター、編集者、ライター、イギリスの食研究家“羽根則子”がお届けする仕事や日常のあれこれ

長けりゃいいってもんじゃない

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感覚としては、10取材して、実際に使うのは1、それ以下かも。

であれば、決め打ちで1取材すればいいじゃないか、という声もあるかと思いますが、1を拾うために9が必要なわけでして。

わかりやすい例でいうと、写真。

いい写真を撮ろうとすると、何カットも撮影するでしょ、あれと同じです。

 

ブログの場合、ツイッターのように文字数が決まっているわけではなく、好きなだけ書けます(厳密には多過ぎるとNGだったりするけど)。

文章を長く書けば書くだけいいと思っている人がいるんだけれど、実は逆。

文章は短いほどいい。

その傾向は年々強くなっています。

(となると、文章というよりコピーライティングの世界で、これがとおおお〜ってもむずかしい!)

 

 

ひとつのテーマで展開して長くなっちゃった、はそれはそれでいいのですが、

問題は、あれもこれもひとつの記事に盛り込むこと。

伏線としてならともなく、いろんな話がひとつの記事のなかにてんこ盛りになっていると、話があちこちに飛んで読む方の立場からすると、非常に読みづらい。。。

おまけに、その記事の焦点がぼやけるんですよ。。。

 

編集って実は、あれこれ取り上げる、のではなく、切り取る、作業。

不要なものは思い切って端折った方がいい。

テーマが混在しているな、と思ったらそれぞれ別記事にした方がいい。

 

断捨離って言うでしょ。

文章も、断捨離して、そぎ落としたものは美しいのです。

(と言いつつ、ケオスはケオスの美もまたあるのだけれど、ね。)